Googleで検索していた際にポップアップで出てくるバナー、Instagramのストーリーに流れてくる画像、Youtube動画を見る前に流れてくる広告動画、これらすべてクリエイティブになります。
テレビで流れているCMや駅で流れている動画などもクリエイティブになり、普段の生活で私たちはクリエイティブに触れて生活しています。
そんなクリエイティブでも今回はwebマーケティングにおけるクリエイティブについて着目して解説していければと思います。
Webマーケティングのクリエイティブとは何か?
まず最初に、そもそもwebマーケティングにおけるクリエイティブとは何があるのか解説していきます。
webマーケティングにおけるクリエイティブは主に下記4つに分かれます。
バナー(画像)
1つめはバナーになります。
バナー(banner)とは日本語訳では「旗・のぼり」を意味し、Webにおいてはサービスを紹介するために掲載するPR・広告画像になります。
例)Yahoo!広告 下記赤枠箇所
動画
2つ目は動画です。
Youtubeの動画視聴前に流れてくる15秒~30秒ほどの動画や、直近ではTikTokやInstagramリールなどショート動画の市場も拡大しています。
動画は画像では伝えきれない、ストーリーや音声を使ってユーザーに訴求することが可能です。
LP
3つ目はLPです。
LPとはランディングページの略で、Google広告などの広告をクリックした際に最初に表示されるウェブページ、遷移先のページのことです。
主に特定の商品の紹介や、コンバージョン(購入、問い合わせ、登録など)を促すことを目的としてデザインされています。
キャッチコピー・広告文
最後はキャッチコピー・広告文です。
・メルマガの件名・本文
・Google検索時に表示されるタイトル
・Webサイトに使用するコピー
・バナー広告に掲載するテキスト
などキャッチコピーや広告文は様々な所で使われています。
テキストを見て何の商品かわかる、もしくは、覚えてもらいやすいキャッチコピー・広告文にすることが重要です。
クリエイティブの要素
続いてクリエイティブはどういった要素で構成されているのかについて解説します。
クリエイティブの中でもバナー(画像)を例に今回は紹介します。
主な構成要素は下記3つになります。
訴求軸
訴求軸は、バナー広告で伝えたい主要なメッセージや目的を指します。
ターゲットとなるユーザーに対して、商品やサービスのどのポイントをアピールするかを決定します。
例えば、「期間限定の割引」や「新商品の登場」、「他社との差別化ポイント」などが訴求軸になります。
何を訴求軸に置くかが広告成果に一番影響が大きいです。
検証例)
ニキビが気になる人は①が刺さり、無料でほしいと思っている人は②が刺さるなど、
訴求軸によって興味をもつユーザーが異なってきます。
訴求軸①:ニキビ予防
訴求軸②:プレゼントキャンペーン
※参照:banner library
デザイン・素材
デザイン・素材は、バナー広告の視覚的な要素を構成する部分です。
これには、配色、フォント、画像、動画、アニメーションなどが含まれます。
デザインは、訴求軸を効果的に伝えるために重要であり、視覚的に目を引くことが求められます。
素材の選定や配置もターゲットに合わせて行い、バナーの全体的な印象を高めることが重要です。
検証例)
デザインをイラストにするか、人物実写にするかで、かなり印象も変わりますね!
デザイン①:イラスト
デザイン②:人物
キャッチコピー・テキスト
キャッチコピー・テキストは、バナー広告の文章部分であり、ユーザーの興味を引きつける言葉やフレーズです。
キャッチコピーは、短くてインパクトがあり、訴求軸を強調する役割を果たします。
テキストは、さらに詳細な情報を伝えるために使われることが多く、ユーザーに行動を促すCTA(Call To Action)などが含まれます。
検証例)セール訴求
検証例)セール訴求
セールで1,000円が500円になる場合でも、「今なら半額50%OFF」と「今なら500円引き」だとしたら大半の人は「半額50%OFF」の方に惹かれるのではないでしょうか?
同じセールの訴求軸でも、どう伝えるかによってユーザーの惹きは変わってきます
デザイン①:%表記
デザイン②:●●円引き表記
Webマーケティングにおけるクリエイティブの重要性
ここまででクリエイティブとは何かは理解できたと思います。
実際にWebマーケティングにおいてクリエイティブ重要性はかなり大きいです。
大きく3つに分けてクリエイティブの重要性を伝えていきます。
SNS媒体はCTRが高いほど改善しやすい
InstagramやLINE、XなどのSNS媒体はCPM課金が主な課金形態となっています。
CPM課金とは、Cost Per Milleの略で、web広告における1,000回のインプレッション(表示)ごとに費用が発生する仕組みです。
CPM課金モデルでは、広告がどれだけクリックされるかに関わらず、表示回数に応じて費用が発生します。
このため、クリック率が高いクリエイティブを制作すると、効率よく自社サイトに誘導することができるメリットがあります。
クリエイティブの摩耗
クリエイティブの摩耗とは、広告やマーケティングで使用されるクリエイティブが、繰り返し露出されることで、効果が次第に低下していく現象を指します。
これは、同じ広告を何度も見たユーザーが、新鮮さを感じなくなり、広告に対する関心が薄れていくことが原因です。
クリエイティブの摩耗が進むと、クリック率やコンバージョン率が低下し、広告の費用対効果が悪化することがあります。
配信予算やクリエイティブ本数によっても摩耗する期間は異なりますが2週間~1カ月ほどすると摩耗しやすいです。
そのため、広告キャンペーンの途中でクリエイティブを定期的に更新したり、複数のバリエーションをテストしたりすることが重要です。
広告媒体のターゲティングの自動化
昨今、ChatGPTや自動運転などAI技術は年々進化しています。
広告業界も同様にAI技術は年々進化しており、クリエイティブだけ設定し、ターゲティングや配信面などは媒体側の機械学習だけに任せる自動ターゲティングがGoogleやMeta、TikTokなどでも主流になっています。
Where(どこに):配信面や媒体
Who(誰に):誰に広告を配信するか
→広告媒体の自動化・AI技術が発展し、差別化が難しい
What(何を):クリエイティブ
→何を伝えるか=クリエイティブが差別化ポイントで改善に最も影響の大きいポイント
クリエイティブ制作時の考え方
実際にバナーを制作する時のステップについてここから紹介します。
STEP1 ターゲットを決める
まず、情報を届けたいユーザーがどういったユーザーなのかの解像度を上げます。
自社ターゲットの年齢や性別、想定される悩みなどを整理します。
STEP2 何を伝えるか決める
クリエイティブ要素で紹介した訴求軸になります。
競合や自社、市場分析を行い、自社サービスの何を伝えるべきか整理しましょう。
競合サービスと比較して、価格が低い場合は価格訴求、夏限定セールであれば限定訴求など、何がユーザーに刺さるかを考えてみましょう。
STEP3 実際にデザインにおこす
まずは構成案などのラフ案を作成して、型が出来上がったらデザイン制作に着手するのがおすすめです!
クリエイティブPDCAの検証方法
「実際に制作したけど、成果が合わない」なんてことも実際あるかと思います。
クリエイティブ改善を実施する際の検証方法を紹介します。
クリエイティブにおいてインパクトの大きい要素は下記になります。
訴求軸>デザイン>キャッチコピー>レイアウト>CTA
例)化粧品・コスメ企業
- STEP1訴求軸の勝ち傾向を見つける
例)悩み訴求(美白)vs 新発売訴求 →悩み訴求が勝ち
- STEP2デザインの勝ち傾向を見つける
例)悩み訴求×イラスト vs 悩み訴求×実写 →悩み訴求×実写が勝ち
- STEP3キャッチコピーの勝ち傾向を見つける
例)悩み訴求(美白ケア) vs 悩み訴求(肌荒れ)
- STEP4レイアウトの勝ち傾向を見つける
例)縦半分分割 vs上部複数分割
- STEP5CTAボタンなどの細かい調整
ここまで、勝ち傾向が見えてきたら最後は、ユーザーに行動を促すCTA(Call To Action)の調整です。
下記バナーだと「詳細をチェック」になっていますが「購入はこちら」「初売りページはこちら」などCTAボタンのテキスト変更などを検証してみるのも良いでしょう。
クリエイティブ制作時の参考サイト
クリエイティブ制作時に参考になるサイトを紹介します。
私も実際に競合バナーなどを参考にして制作することも多いので、ぜひ参考にしてみてください。
▼バナー制作時の参考サイト
・BANNER LIBRARY: 豊富なバナー広告のギャラリー。
・バナー広場: シンプルで見やすいバナー集。
・Bannner.com: バナー広告のテンプレート集。
・retrobanner: レトロ風バナーの専門サイト。
・Facebookライブラリ: Facebook広告の実例を閲覧可能。
▼LP制作時の参考サイト
・SANKOU!: 最新のLPデザイン事例を豊富に掲載
・LPアーカイブ: 多彩なLPをカテゴリ別に検索可能
・WebDesignClip: トレンドを押さえたLPデザイン集
・ランディングページ集めました。: 大手企業のLPを多数収録
・LP幹事: 動画LPも含む多様なデザイン事例
▼広告ツール(有料)
・アドクロール:広告クリエイティブのクラウド収集サービス
さいごに
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事を読んで何かクリエイティブ制作に参考になればうれしいです。
競合バナーを参考にしつつ、自社用で差別化を図り、広告成果を最大化していきましょう!