スクリーニング調査とは?
スクリーニング調査(Screening Survey)とは、
本調査(本番アンケート)を行う前に、調査対象者を適切に選別するための事前調査のことです。
マーケティングリサーチでは、誰に質問するかが結果の信頼性を大きく左右します。
そのため、スクリーニング調査を通して「調査目的に合った人だけを抽出」するのです。
スクリーニング調査の目的
スクリーニング調査の目的は、
調査の精度を高め、無関係な回答を排除することにあります。
たとえば次のようなケースで使われます:
- 化粧品の新商品調査 → 化粧品を月1回以上購入する人だけを対象にしたい
- 自動車の購入意向調査 → 運転免許を持ち、購入予定がある人だけに本調査を送りたい
- アプリ利用満足度調査 → すでに該当アプリを利用しているユーザーだけに回答してもらいたい
このように、スクリーニング調査は「ふるいにかける」役割を果たします。
スクリーニング調査の設計方法
スクリーニング調査を設計する際のポイントは、「本当に聞きたい対象者だけを残す質問設計」です。
一般的な設問構成は以下の通りです。
質問のタイプ | 例文 | 目的 |
---|---|---|
属性に関する質問 | 「年齢を教えてください」「性別を教えてください」 | 基本情報の確認 |
行動に関する質問 | 「過去1か月に○○を購入しましたか?」 | 行動基準での選別 |
意向に関する質問 | 「今後○○を購入する予定はありますか?」 | 将来意向での選別 |
使用経験の有無 | 「このサービスを使ったことがありますか?」 | ユーザーと非ユーザーを区別 |
選定条件に合致しない回答者は、本調査への参加を終了させます(「該当しないため終了」と表示)。
スクリーニング調査のメリット
メリット | 内容 |
---|---|
調査の精度が高まる | ターゲット以外の回答を除外できる |
コスト削減につながる | 無関係な回答者に本調査を配布しなくて済む |
分析の信頼性が向上する | 本当に意見を聞きたい層だけのデータを得られる |
スクリーニング調査の注意点
- 質問が誘導的にならないようにする (例:「○○が好きな方に質問です」など)
- 回答負担を軽くする(2〜5問程度が目安)
- 条件設定を明確にする(どんな回答者を残したいのかを事前に定義)
- 個人情報の取得に注意する(必要最低限に)